さて、ギターの歴史の3回目です。
前回は19世紀末のフォークギターの出現までやりましたので今回はエレキギターに行きたいと思います。
※見てない方は前々回からお読みください。
今やギターと言えばピアノと並ぶ程の人気楽器となりましたが、19世紀までは裏方に回ることのほうが多い楽器でした。
理由は簡単で音量が出ないからです。
よくストリートでフォークギターをかき鳴らすミュージシャンを見かけるかと思いますが、正直近づかないと曲が聞き取れません。
雑踏の音に負けてしまっているのです。
電気が復旧しだしたのが19世紀の末頃ですし、蓄音機やマイクが1877年ですからそれまでは生音の音量がその楽器の最大音量でした。
当然ギターよりも生音が大きい楽器の方が多かったので主にギターは伴奏やリズムを刻むことをメインにしていました。今のようにソロで目立つタイプの楽器ではなかったのです。
もちろんそんな状況に満足していないミュージシャンはいたわけで、1936年にアコースティックギターの中にマイクを取り付けてギターの音量を上げてチャーリー・クリスチャンという人が演奏したのが最初のエレキギターの始まりだと言われています。
ただし、これは「ハウリング」というとても大きな問題を抱えていました。
「ハウリング」というのは、よくカラオケなど大音量で歌っているとマイクの向きによって「ヒューン」といった変な音がでた経験がある人も多いかと思いますが、それです。
理由としてはマイクが拾った音が増幅されて、スピーカーから出て、それをまたマイクが拾って。。。という動作を繰り返すとどんどん音が増幅されて起きる現象です。
カラオケのときは大抵スピーカーにマイクを向けている時に起こりますのでマイクの向きをかえれば大抵回避できますが、ギターに取り付けている場合はそうもいきません。
当然演奏にも支障をきたすことになります。
そんななか1949年にギター製作家のレオ・フェンダーによって世界初のソリッドボディのギターが登場します。
ソリッドボディーとはそれまでのギターと違い本体の空洞をなくして、共鳴しにくくし、ハウリングを起こりにくくした今のエレキギターの基本となる構造になっていました。
※なぜそれまでギターに空洞があったかというと、音を大きくするために共鳴を大きくするように設計され、空洞を作ることによってギターの内部で音が増幅されるようにしていたのです。今でもボディーに空洞がある楽器はあります。フルアコとかセミアコと呼ばれるギターです。ジャズなどで使用されるエレキギターの大半はボディーに空洞があるタイプです。
ハウリングの心配はありますが、それ以上に音に温かみがあり、倍音成分の多い厚みがある音が好まれるのだと思います。ジャズミュージシャンは通常小さな箱(ライブホール)で演奏することが多いのとそれほどロックのように爆音になったりしないのでハウリングの心配もそれほどしなくていい事もジャズギタリストがこの手のギターを使う理由なのかもしれません。
1960年代にはエレキギターとしてはほぼ完成されました。
音量が大きくなることでエレキギターはソロ楽器としての市民権を得ることが得ることができ、その後のビートルズ、ジミヘン、レッドツェッペリンなどのロックの台頭につながるわけです。
いや~。長くなりましたね。全3回、端折ってようやくギターの歴史を足早に話すことがでいました。
ちょっとギターをやっていない方には難しい話だったかもしれませんね。。。わかりやすく書いたつもりでしたが。。。
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